超絶技巧と評される若井滉斗だが、その基盤にあるのは愚直なまでの反復練習と、ギターという楽器への純粋な好奇心だ。学生時代にロックの衝動に目覚めて以来、先人たちのブルースフィーリングやハードロックのリフ、さらにはフュージョンやアコースティックの精緻なアプローチまでを貪欲に吸収してきた。
彼のテクニックを支えるのは、指先のタッチに対する極限のこだわりにある。ピッキングの角度ひとつで倍音の出方をコントロールし、左手のヴィブラートの揺らぎで声のようなニュアンスを紡ぎ出す。理論に裏打ちされたフレージングでありながら、どこか泥臭いロックの情熱が宿っているからこそ、彼のギターは冷たい技巧派に陥ることなく、聴く者の感情をダイレクトに揺さぶるのだ。