2002年9月23日、横浜アリーナで開催された卒業コンサート。自身の17歳の誕生日当日をもって、後藤真希はモーニング娘。を卒業しました。加入からわずか3年1ヶ月という早すぎる決断は、日本中に大きな衝撃を与えました。当時発表された公式の理由は「ソロアーティストとしてのステップアップ」でしたが、その水面下には複合的な要因が絡み合っていました。
自著『今の私は』(2018年刊)や近年のインタビューで語られた生の証言によると、最も大きな理由は「やり切ったという実感」と「集団生活における孤独」でした。13歳から16歳という思春期真っ只中において、睡眠時間が数時間しかない過密日程、常に監視カメラのような世間の視線に晒される生活は、心身を極限まで摩耗させていました。
また、エースとしてメディアに「安倍なつみとの確執」を過剰に煽られ、グループ内で孤立感を深めた時期もありました。「グループの看板を背負い続ける重圧から離れ、自分の足で立ちたい」という自立への渇望が、17歳という若さでの電撃決断へとつながったのです。単なる我儘やスキャンダルによる降板ではなく、自らのメンタルと表現者としての命脈を守るための必然的な自己防衛策でもありました。