旅行計画を立てる際、誰もが一度は疑問に抱くのが大塚国際美術館の入館料が高い理由です。一般当日券の価格は3,300円、大学生2,200円、小中高生550円。国立西洋美術館や各地の公立美術館と比べれば倍近い金額に設定されています。
この価格設定の背景には、民間私立美術館としての自立採算性と、他の追随を許さない莫大な初期投資・維持管理コストが存在します。第一に、展示されている名画はすべて大塚グループ傘下の大塚オーミ陶業が開発した特殊陶板で制作されており、1点あたりの製作費は数千万円規模に及ぶものも珍しくありません。第二に、ルーヴル美術館、プラド美術館、ウフィツィ美術館など、世界26カ国・190以上の美術館や権利保持者と個別交渉し、原画撮影と二次利用の著作権料を支払い続けている点です。公費による補助金に頼らず、これら膨大な権利関係と施設維持を民間の入場料収入でまかなっています。
しかし、利用者の受け止め方は極めて合理的です。もし現地で原画を見て回るなら、ヨーロッパ数十都市を横断する数百万円の旅費と数カ月単位の日数がかかります。それが鳴門の地で、同一スケール、原寸大の迫力で一望できる。時間対効果と体験価値を冷静に計算した読者ほど、「3,300円は破格のバーゲンプライス」と評価する結論に至っています。少しでも費用を抑えたい場合は、前売り券や割引チケットとして公式サイトの電子チケット(3,160円・140円引き)や各コンビニエンスストアでの事前購入が定石です。