江ノ島海鮮丼の代名詞とも言える「生しらす」ですが、年中いつでも獲れたてが食べられるわけではありません。まず押さえるべき大前提は、神奈川県海面漁業調整規則に基づく江ノ島生しらす禁漁期間と現在の提供状況です。資源保護を目的として、毎年1月15日から3月10日頃までの約2ヶ月間は完全な禁漁期に指定されており、この期間に「江ノ島産の生しらす」が水揚げされることは絶対にありません。
春の江ノ島生しらす入荷状況と解禁日の真相を追うと、3月中旬の解禁日を迎えたからといって、毎日確実に提供されるわけではないという現実があります。しらす漁は極めて繊細な漁業であり、前夜から早朝にかけての波の高さ、春濁り、風速、海水温の変化によって出漁可否が即座に分かれます。出漁できた場合でも、網に入る群れの規模によって島全体への配分量が決まります。
現場取材に基づく「生しらす獲得の鉄則」は以下の通りです。
各店舗が生しらすの提供可否を店頭に貼り出すのは、朝便の水揚げと競りが終わる午前10時30分から11時30分頃です。早朝から「本日の生しらす」を謳っている店がある場合、前日急速冷凍されたドリップフリー品であるか、他水域からの仕入れである可能性を視野に入れる必要があります。「当日獲れたての生」にこだわるのであれば、午前11時前後に各店の店頭看板や公式SNSの発信を確認するのが最も確実なアプローチです。