公的介護保険制度において、対象者の状態区分は大きく「非該当(自立)」「要支援1〜2」「要介護1〜5」の計8段階に分類されます。厚生労働省の規定によると、要介護認定の基準は「病気の重さ」ではなく、「介護の手間(要介護認定等基準時間)」という客観的なタイムスタディ指標に基づいて算定されます。
最も大きな制度上の分水嶺となるのが「要支援2」と「要介護1」の境目です。要支援は「心身の機能低下が見られるものの、適切な支援があれば自立した生活が維持できる状態(予防給付)」を指し、要介護は「日常生活の基本的な動作において部分手あるいは全面的な介助が必要な状態(介護給付)」を指します。
この境界線は、単に呼び名が違うだけではありません。使える事業者の選択肢や、週に利用できるデイサービスの回数、ショートステイの利用しやすさなどに大きな差が生じます。自治体によっては要支援の場合、地域支援事業(総合事業)の枠組みに移行するため、利用できるサービス内容に制限が加わるケースも存在します。