一世風靡セピアを語る上で欠かせないのが、リーダー格の小木茂光さん、そして共に看板を背負った柳葉敏郎さんとの関係性です。哀川さんと柳葉さんは、互いに強烈な個性と野心を持ったライバルであり、時には本気で衝突しながらも深い信頼で結ばれた戦友でした。
当時の特番インタビューや回想録によると、パフォーマンスの完成度やグループの方向性を巡って深夜まで激論を交わし、胸ぐらを掴み合うほどの衝突も日常茶飯事だったと明かされています。しかし、そのぶつかり合いがあったからこそ、グループとして類を見ない緊張感と一体感がステージ上に宿っていました。
また、劇男一世風靡の後輩として所属していたタレントの勝俣州和さんは、当時の壮絶な上下関係について数々のエピソードを披露しています。 「挨拶や礼儀がなっていないと一瞬で空気が凍りついた」 「哀川さんの眼光ひとつで全員の背筋が伸びた」 と振り返りつつも、理不尽な暴力ではなく「男としての筋」を徹底的に叩き込まれ、後輩が困ったときには誰よりも先に体を張って守ってくれたという深い敬愛の念を語っています。