街で見かける「卵と私」と、百貨店や上質ビルに出店する「サロン卵と私」。一見すると単なるネーミングのバリエーションに思われがちですが、そのビジネスモデルと利用体験は明確に差別化されています。最大の相違点は、「食事を手早く済ませるファストカジュアル洋食」か、「優雅なティータイムまで内包するサロン空間」かという店舗コンセプトの設計思想にあります。
通常の「卵と私」は、薄焼き卵でチキンライスを包んだ昭和レトロな洋食オムライスを軸に、駅ナカや地下街などの限られたスペースで高い回転率を実現する設計が取られています。一方の「サロン卵と私」は、ヨーロッパの邸宅やホテルのラウンジを想起させるアンティーク家具、柔らかな間接照明、ゆったりとスペースを取ったボックスシートを配置。食事だけでなく、会話やデザートを心ゆくまで味わう「滞在型サードプレイス」としての価値を提供しています。
運営母体である日本レストランシステムは、「星乃珈琲店」や「洋麺屋五右衛門」など、空間価値と専門特化型メニューを掛け合わせたヒット業態を多数生み出してきました。そのカフェ運営で培われたスイーツ開発ノウハウと、長年のオムライス調理技術を融合させた完成形こそが「サロン卵と私」なのです。