タンクのフタを垂直に持ち上げて中を覗き込むと、そこには驚くほどアナログな弁と浮き球の世界が広がっている。国内シェアの大半を占めるTOTO株式会社や株式会社LIXILの製品であっても、経年劣化する消耗パーツの基本原理は変わらない。
給水を司る「ボールタップ」が経年劣化で固着すると、浮き球が下がっても水が供給されない。逆に、タンク底でフタの役割を果たすゴム製の「フロートバルブ」が溶けて変形したり、レバーと繋ぐクサリが外れていたりすると、水が便器へ垂れ流しになりタンク内に水が溜まらなくなる。クサリの絡まりを解く、あるいは浮き球を軽く指で押し下げるだけで、あっけなく水が勢いよく流れ出すケースは日常茶飯事だ。