渦中の人物となっているのは、男児の保護者・父親である男だ。男は数年前から仕事の拠点を日本からアジア圏へと移しており、事件直前には周囲に対して「子どもを引き取りたい」との意向を漏らしていたという。関係者の証言によると、夫婦間の親権をめぐる話し合いは難航しており、司法の手続きを経ない形での強硬手段に出た疑いが濃厚とされている。
出入国記録によると、男と男児を乗せた航空機が向かった先は中華人民共和国だった。上海の空港に到着後、二人は手配されていた民間車両に乗り換え、そのまま広大な内陸部へと姿を消したとみられている。現地での潜伏先として、父親の親族が所有する不動産や関係者のネットワークが使われた公算が大きい。捜査網の手が届きにくいエリアへの移動は、計画の巧妙さを物語っている。