スーツの種類やボタンの数・配置によって、留めるべき位置と外すべき位置は明確に分かれています。手持ちのスーツの仕様を正しく把握し、適切な留め方を実践することが身だしなみの第一歩です。
2つボタンスーツの留め方
現代のビジネススーツで最も主流となっているのが2つボタンスーツです。スーツの2つボタン留め方マナーは非常にシンプルで、「上のボタンを1つだけ留め、下のボタンは常に外す」が絶対のルールです。上のボタンを留めることで胸元に適度な立体感が生まれ、ウエストラインがシャープに引き締まります。
3つボタンスーツおよび「段返り」の留め方
3つボタンスーツには、大きく分けて「通常の3つボタン」と「段返り(だんがえり)3つボタン」の2種類があります。
- 通常の3つボタン:「上と真ん中の2つを留め、一番下は外す」または「真ん中1つだけを留め、上下を外す(中1つ掛け)」のどちらかが正解です。クラシックで堅実な印象を与えます。
- 段返り3つボタン:第一ボタン(一番上)がラペル(下襟)の裏側にロールして隠れているデザインです。この場合のスーツ3つボタン段返りの留め方は、「真ん中のボタンのみを留め、上と下は外す」が鉄則です。第一ボタンを無理に留めるとラペルの美しいロールが潰れてしまうため、厳禁とされています。
ダブルスーツ(ダブルブレスト)のボタン留め方
クラシカル回帰のトレンドによってビジネス層からも支持を集めるダブルスーツ。フロントボタンが2列に並ぶ仕様ですが、ダブルスーツのボタン留め方(2026年最新)としては、一般的に「6つボタン2つ掛け」または「4つボタン1つ掛け」が主流です。基本的には「留めることができるボタンのうち、最も下にあるボタンは外す(中掛け)」またはクラシックに「下だけ留める(下掛け)」スタイルが採用されます。外側の飾りボタンと内側の留めボタン(マガイス)を正しく固定し、打ち合わせのズレを防ぐことが着こなしの要です。
レディーススーツのジャケットボタンルール
男性用スーツとは決定的に異なるのが、レディーススーツのジャケットボタンルールです。女性用ジャケットは、すべてのボタンを留めた状態で最も美しいバストラインおよびウエストのくびれが出るよう立体縫製されています。そのため、1つボタン、2つボタン、3つボタンを問わず、「すべてのボタンを留める(全留め)」が正統なマナーです。男性のルールと混同して一番下を外してしまうと、かえって「留め忘れ」や「だらしない」と受け取られるため注意してください。
礼服・喪服(フォーマルウェア)でのボタンマナー
冠婚葬祭における礼服・喪服のジャケットボタンマナーも、基本的にはビジネススーツのアンボタンマナーと同一です。シングルジャケットであれば一番下を外し、ダブルジャケットであれば右前の内ボタンと留めボタンを掛けます。弔事であっても「一番下まで全部留めるのが礼儀」ということはなく、過度な緊張から下まで留めてしまいシワを作らないよう配慮することが大切です。