動物病院へ連れて行くまでの緊急避難としてエリザベスカラーを装着させる家庭は多い。物理的に口を届かなくさせる手段としては有効だが、これだけで根本解決を図るのは禁物だ。噛めないフラストレーションが更なるストレスを生み、カラーを外した瞬間に激しい自傷が再発するリスクを孕んでいるからだ。
家庭でまず着手すべきは、散歩後の「正しい足拭き」である。ゴシゴシと擦る乾拭きは微細な傷を作り炎症を悪化させるため、微温湯で優しく洗い流した後に吸水タオルで水分を完全に吸い取る。室内環境の湿度管理を徹底し、知育トイやノーズワークマットを用いて「噛む・探す」欲求を別の健全な行動へとリダイレクトさせる工夫が極めて効果的だ。