ネット上の情報やSNSでは「とにかく派手な蛍光色を使えば目立つ」「絵画教室に通わせてプロの技術を真似させれば入賞できる」といった言説が散見されますが、これらは現場の審査基準においてしばしば逆効果となります。
第一の誤解は「色の多さ=見やすさ」という錯覚です。画面内に赤、青、黄、緑、紫、ピンクなどを無秩序に同量で配置すると、視線が散乱してメッセージが埋没します。色彩設計は「ベースカラー(白や薄青):70%」「アソートカラー(服や道路):25%」「アクセントカラー(警告の赤や黄):5%」の黄金比率を守ることが鉄則です。
第二の誤解は「精密なデッサンこそが高評価」という思い込みです。交通安全ポスターは写実画コンクールではありません。多少デッサンが歪んでいても、「車が近づいてきてハッとした瞬間の緊迫感」や「元気に手を挙げる子どもの純粋な意志」が伝わる作品こそが、審査員の心を強く動かします。