検便で大腸がんが判明する確率は?陽性のリスクと陰性の盲点を解説

検便で大腸がんが判明する確率は?陽性のリスクと陰性の盲点を解説

検便で大腸がんが判明する確率は?陽性のリスクと陰性の盲点を解説に関する気になる情報を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。

要精密検査の通知を受け取った受診者が、大腸カメラの受診を先延ばしにする最大の口実は「自分は昔から痔持ちだから」という自己診断です。実際、ネット掲示板や知恵袋などのQ&Aコミュニティでも、「便潜血で陽性が出たが、切れ痔のせいでしょうか?放置してもいいですか?」という書き込みが年間を通じて無数に投稿されています。

結論から言えば、便潜血検査と痔の見分け方を肉眼や主観で判定することは医学的に不可能です。「鮮やかな赤い血がついたから痔だろう」「黒っぽい血ではないから直腸がんではないはず」といった俗説は完全に誤りです。直腸やS状結腸など肛門に近い部位にできた大腸がんは、痔と全く同じ「鮮紅色の血液」を便の表面に付着させます。

さらに厄介なのは、成人の成人の約3〜4人に1人が何らかの痔核を有しているという現実です。「痔があること」と「大腸がんやポリープがないこと」は何の因果関係もありません。痔からの出血だと信じ込んで精密検査を見送っていた患者の内視鏡を挿入したところ、進行したがんが腸管を塞ぎかけていたという症例は、全国の消化器病センターで日常茶飯事のように報告されています。

疫学調査が示す便潜血陽性の放置リスクは衝撃的です。検便陽性を指摘されながら大腸カメラを受けずに放置した人は、速やかに精密検査を受けた人と比較して、大腸がんによる死亡リスクが2倍から3倍以上に跳ね上がることが複数の大規模コホート研究で証明されています。「要精検通知をゴミ箱に捨てる行為」は、発見できたはずの早期がんを自ら進行がんへと育て上げる行為に他なりません。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。