展示室の知的な興奮を抜けた先にある「ミュージアムカフェ」も、抜かりない進化を遂げていた。単にキャラクターの顔を模しただけの一過性なファンシーフードではない。素材選びから盛り付けのストーリーテリングに至るまで、徹底したこだわりが貫かれている。
今季の限定メニューとして登場したオリジナルプレートは、作品の象徴的なワンシーンを皿の上に再構築した逸品。テーブルに運ばれた瞬間に広がるスパイスの香りと、思わず写真を撮りたくなる美しいレイアウトは、舌だけでなく視覚と記憶をダイレクトに刺激する。名物のラテアートも、どの絵柄が運ばれてくるかは運次第という心憎い演出。窓の外に広がる里山の緑を眺めながら湯気を吸い込む時間は、展示の余韻を噛み締めるための極上のインターミッションとなる。