ネット空間や一部の週刊誌報道では、彼女の現在や人間関係についてセンセーショナルな噂が絶えません。しかし、事実関係を緻密に突き合わせると、実態とは大きく乖離した虚像が流通していることが分かります。
誤解1:妹・朴槿令氏との不仲・骨肉の争いが激化している?
朴槿恵氏の妹である朴槿令(パク・クンリョン)元育英財団理事長とは、過去に財団運営権や結婚をめぐって深刻な確執があり、長年絶縁状態に近いと報じられてきました。ネット上では「現在も憎み合っている」と語られがちですが、実態は異なります。朴槿恵氏の収監中、妹の槿令氏は積極的な釈放運動を展開し、恩赦決定時には涙を流して安堵の意を表しました。現在も頻繁な直接交流こそ避けているものの、互いの健康を気遣うメッセージを仲介者経由でやり取りしており、かつての激しい対立感情は年齢と境遇の変化によって融和へと向かっています。
誤解2:尹錫悦政権を背後で操る「大邱の陰の黒幕」なのか?
保守政権の誕生以降、「朴槿恵氏が保守派の精神的支柱として政界再編を裏で主導しているのではないか」という観測が度々浮上しました。しかし、これは実情を見誤った憶測に過ぎません。大統領当選直後の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が私邸を表敬訪問した際、朴氏は礼を尽くして出迎えたものの、「自身の政治的復権や派閥政治への介入は一切意図していない」と一貫して明言しています。自著の回顧録『暗闇を通り抜けて未来へ』においても、過去の政策決定の意図を客観的に記録することに主眼を置いており、政局の黒幕として立ち回る兆候は皆無です。