エル・メンチョの現在と死亡説の真相|最凶カルテル首領の最新動向

エル・メンチョの現在と死亡説の真相|最凶カルテル首領の最新動向

エル・メンチョの現在と死亡説の真相|最凶カルテル首領の最新動向の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。

なぜ一人の農村出身者が、世界で最も危険視される犯罪組織のトップに登り詰めることができたのか。エル・メンチョことネメシオ・オセゲラ・セルバンテスの生い立ちと経歴には、メキシコの社会構造の歪みが色濃く反映されています。

1966年7月、ミチョアカン州アギラの一寒村にある極貧のアボカド農家に生まれた彼は、小学校を5年で中退し、幼少期から農園で過酷な労働に従事していました。1980年代に入ると職を求めてアメリカへ不法入国。カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアを拠点にヘロインの密売に手を染め、1990年代初頭に連邦法違反で逮捕・服役した後にメキシコへ強制送還されます。

帰国後、彼が選んだ職業は驚くべきことにハリスコ州カボ・コリエンテスの地方警察官でした。しかし、これは正義感からではなく、麻薬密輸ルートを警察組織の内側から保護・掌握するための偽装工作でした。やがて警察を辞職した彼は、当時の有力組織「ミレニオ・カルテル」の暗殺部隊に入隊。ボスの娘であるロザリンダ・ゴンサレス・バレンシアとの婚姻を通じて組織内での発言力を急速に強めていきます。

2010年、後ろ盾であったシナロア・カルテルの大幹部イグナシオ・“ナチョ”・コロネルが射殺された混乱を機に、独立部隊を結成。これが現在のハリスコ新世代カルテル(CJNG:Cártel de Jalisco Nueva Generación)です。彼らは元特殊部隊員を教官として招き、重機関銃やグレネードランチャーで武装した私設軍隊を組織。ライバル組織を容赦なく虐殺する映像をネット上で公開する「心理戦」を導入し、瞬く間にメキシコ全土へと覇権を拡大しました。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。