マンタは本当に危険?「毒針がない」驚きの真相と生態を徹底解説

マンタは本当に危険?「毒針がない」驚きの真相と生態を徹底解説

マンタは本当に危険?「毒針がない」驚きの真相と生態を徹底解説について押さえておきたい 理由を厳選して解説いたします。

ダイビングや水族館で「エイ」と総称される生き物の中で、マンタはどのような立ち位置にあるのでしょうか。マンタとエイの違いを一言で言えば、「生活圏のステージ」と「食事の摂り方」にあります。

海底の砂泥に身を潜めて貝や甲殻類をバリバリと噛み砕く一般的な底生エイに対し、マンタは外洋やサンゴ礁の海中を常に遊泳し続ける完全な遊泳性です。また、口の位置も大きく異なります。海底の獲物を食べるアカエイなどは口が腹側に付いていますが、マンタは泳ぎながら前方の海水を取り込むため、口が体の真正面(頭部前面)に開いています。

さらに、かつて単一の種と見なされていたマンタは、2009年の研究報告を機に主にオニイトマキエイ(Mobula birostris)とナンヨウマンタ(Mobula alfredi)の2種に分類されました。それぞれの身体的特徴と、危険視される一般的なエイとの差異を客観データで整理します。

項目ナンヨウマンタオニイトマキエイ一般的な底生エイ(アカエイ等)最大サイズと重さ体の横幅 3.5m〜5m
体重 約700kg〜1.2t体の横幅 6m〜8m超
体重 最大2t〜3t体の横幅 約1m〜2m
体重 約10kg〜100kg程度毒針の有無と危険性毒針なし(攻撃性ゼロ)毒針なし(痕跡突起のみで無毒)尾に強力な毒針あり(刺傷事故多発)口の位置と食性頭部の真正面
プランクトン濾過摂食頭部の真正面
プランクトン濾過摂食体の腹側(下面)
貝・エビ・カニ・小魚生息域・回遊行動沿岸域・サンゴ礁に定着外洋深海域を大回遊浅海・汽水域の砂泥底観察できる主な場所石垣島・慶良間諸島・水族館小笠原諸島沖・外洋スポット全国の沿岸・河口域

日本国内のダイビングポイントや水族館の大水槽で見かける個体の約9割以上は、サンゴ礁域に根付く「ナンヨウマンタ」です。一方のオニイトマキエイはマンタの最大サイズと重さにおいて群を抜いており、幅8メートル・重量2トンを超える個体も記録されています。背中の模様(白い班紋の形状)や口周りの黒ずみの有無で見分けることが可能です。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。