ブロッコリースプラウトの健康価値を語る上で欠かせないのが、ファイトケミカルの一種であるスルフォラファンです。しかし、実は収穫されたままのスプラウトの中には、純粋なスルフォラファンはほとんど含まれていません。
植物の状態では「スルフォラファングルコシノレート(SGS)」と呼ばれる前駆体の形で貯蔵されており、これとは別の細胞区画に「ミロシナーゼ」という加水分解酵素が存在します。害虫に葉がかじられた際、両者が混ざり合って辛味と毒性を持つスルフォラファンへと化学変換され、外敵を撃退する防御機構が働きます。人間の体内でもまったく同じ生化学反応を起こす必要があります。
つまり、「植物の細胞壁を破壊してミロシナーゼと前駆体を激しく衝突させること」が絶対条件となります。X(旧Twitter)で70万人以上のフォロワーを抱える野菜のプロ・青髪のテツ氏(八百屋歴14年)も「ブロッコリースプラウトはそのまま丸呑みしてはいけない。しっかり細かく噛み砕くか、刻んで細胞を壊して初めて真価を発揮する」と繰り返し警鐘を鳴らしています。よく噛まずに喉を通してしまうと、胃酸によって未反応のまま分解され、期待される抗酸化作用は大幅に削がれてしまいます。