この「取り越し苦労の割合」を厳密な臨床実験で数値化したのが、米ペンシルベニア大学のロバート・L・リーヒ博士らを中心とする研究チームです。全般性不安障害(GAD)の患者を対象に、日頃抱えている不安の内容を毎日記録させ、それが実際に現実となったかどうかを追跡調査しました。
その結果、極めて興味深いデータが明らかになっています。
- 心配した事柄のうち、85%は現実には全く起きなかった。
- 実際に起きてしまった残りの15%のうち、79%の人は事態にうまく対処できた、あるいは「思っていたより大したことではなかった」と回答した。
この数値を掛け合わせると、本当に自分の力ではどうにもならず致命傷となった事態は、全体のわずか約3%(15%×21%=3.15%)に過ぎないという計算になります。つまり、科学的な確率論で見ても「心配事の9割以上は現実化しないか、起きても自力で乗り切れる」という結論が実証されているわけです。