酒類買取業界関係者への取材によると、現在流通している山崎12年の偽物には大きく分けて2つの系統が存在します。1つはボトル、キャップ、ラベルのすべてを海外の違法工場などで模造した「フルコピー品」、そしてもう1つが、近年被害の大半を占める「純正空き瓶への別酒充填品(リフィル品)」です。
かつて粗悪な模造品が主流だった時代は、印刷の潰れやガラスボトルの歪みから容易に見抜くことが可能でした。しかし、近年の地下ネットワークでは、飲食店や個人から「山崎12年の空き瓶」を1本3,000円〜6,000円前後で組織的に買い集め、内部に安価なブレンデッドウイスキーや着色アルコールを注入した上で、海外製コピーのキャップシールをヒートガンで圧着する手口が横行しています。
サントリーは不正対策として偽造防止ホログラムシールの導入やキャップシールの仕様変更を重ねていますが、詐欺グループ側もホログラムの質感を真似た精巧なシールを作成するなど、技術的な「いたちごっこ」が続いています。