原則不可とされるマイナンバーカードの顔写真変更ですが、実務上、有効期間の満了を待たずに新しい写真への差し替えが法的に受理されるケースが存在します。制度上「再交付申請」として認められる主な正当な事由は以下の通りです。
1. 著しい容貌の変化(顔貌の激変)
大怪我や病気の治療、大掛かりな形成外科手術、性別適合手術、あるいはホルモン投与等によって、カードの写真と現在の本人の顔立ちが著しく乖離し、対面確認や機械照合(顔認証ゲートなど)で支障が生じる場合です。このケースでは、客観的に本人確認が困難であると窓口が判断すれば、新しい顔写真による再交付が認められます。自治体によっては医師の診断書や施術証明書の提示を求められることがあります。
2. カードの汚損・破損、およびICチップの機能不良
洗濯機で誤って洗ってしまった、強い圧力がかかってカードが割れた、券面の文字や顔写真が擦れて判読不能になった、あるいは内部のICチップが読み取れなくなった場合、物理的な再交付申請を行うことになります。この際、従来の古い写真ではなく、新たに用意した規定適合写真を提出してカードを再作成することが可能です。
3. 追記欄(サインパネル領域)の満欄
引越しや婚姻・養子縁組等による氏名変更を短期間に何度も繰り返し、カード表面の追記欄に新たな情報を印字・記載する余白が完全になくなった場合、カード自体の作り直しが行われます。この際も新規写真の提出を求められるため、実質的な写真更新が完了します。
4. 紛失・盗難・焼失による物理的な喪失
カードを外出先で紛失したり盗難被害に遭ったりした場合、カードの機能停止手続きを経て再交付を申請することになります。この場合も手元にカードが存在しないため、全く新しい写真を添付して再作成することになります。