大手フィットネスクラブのパーソナルトレーナーへの取材や、大手Q&Aサイト・SNS・フィットネス掲示板に投稿された数千件のリアルな声を検証すると、三頭筋トレーニングに挑む人々が直面する生々しい現実と挫折の構図が浮かび上がってきます。
ネット上の生の声として圧倒的多数を占めるのが、「腕立て伏せを毎日50回続けているのに二の腕のプルプルが全く消えない」という女性の悲鳴や、「三頭筋を鍛えようとライイングエクステンションを高重量でやっていたら、筋肉よりも先に肘の腱が激痛を起こして日常生活に支障が出た」という男性トレーニーの告白です。ある30代の男性会社員は取材に対し、「腕を太くしたくて重いダンベルでキックバックをやっていたが、実際は肩の後ろが疲れるだけで、腕のサイズは1年間で1ミリも変わらなかった。パーソナルで見てもらったら、肘が全く固定されておらずただの全身反動運動になっていた」と当時の後悔を吐露しています。
こうした実態から導き出されるのは、三頭筋という筋肉が持つ「繊細な関節構造」への理解不足です。上腕三頭筋腱は肘頭という小さな骨の突起に集中して付着しているため、無計画な高重量やフォームの崩れた状態での過度な反復運動は、容易に上腕三頭筋腱炎や肘関節炎を誘発します。筋トレにおける「重量への過剰な執着」や「回数至上主義」は、効果を生まないばかりか重大な怪我のリスクを招くという現実を直視しなければなりません。