五虎湯と麦門冬湯はどっち?激しい咳と乾いた咳の決定的な違いと選び方

五虎湯と麦門冬湯はどっち?激しい咳と乾いた咳の決定的な違いと選び方

五虎湯と麦門冬湯はどっち?激しい咳と乾いた咳の決定的な違いと選び方に関する詳細情報を丁寧にまとめました。詳細な解説をチェックしましょう。

五虎湯と麦門冬湯の特性をより深く理解するために、配合されている生薬と作用メカニズム、そして兄弟処方として頻繁に比較される麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)との関係性を整理しました。

項目五虎湯(ごことう)麦門冬湯(ばくもんどうとう)編集部の専門的評価主な構成生薬麻黄、杏仁、甘草、石膏、桑白皮(5種)麦門冬、半夏、粳米、大棗、人参、甘草(6種)五虎湯は気管支拡張と抗炎症、麦門冬湯は粘膜滋潤と逆上抑制が主軸ターゲットとなる「証」体力中等度以上(実証〜中間証)、肺熱体力中等度以下(虚証〜中間証)、気陰両虚・肺燥体格ががっしりした人の急性期には五虎湯、体力が落ちた人の慢性咳には麦門冬湯咳・痰の特徴ゼーゼー・ヒューヒューする喘鳴、黄色く粘る痰コンコンと乾いた空咳、痰が切れない・少量で粘着「痰の熱」を冷ますか、「気道の乾燥」を潤すかの決定的な分岐点気管支への作用麻黄(エフェドリン)が気管支平滑筋を強力に拡張麦門冬・人参・粳米が粘液分泌を促し粘膜保護即効的な拡張を狙うか、組織修復による過敏性抑制を狙うかの違い代表的な市販薬クラシエ五虎湯エキス顆粒 などツムラ麦門冬湯エキス顆粒、クラシエ麦門冬湯 など大手メーカー各社から第2類医薬品として展開中

ここで特筆すべきは、五虎湯と麻杏甘石湯の違いです。五虎湯は、古来より小児喘息や気管支炎の名処方として知られる麻杏甘石湯(麻黄・杏仁・甘草・石膏)に、生薬の「桑白皮(そうはくひ:クワの根皮)」を加えた処方です。桑白皮には強力な抗炎症作用と肺の熱を鎮める効果があり、麻杏甘石湯よりもさらに激しい咳や呼吸困難感を伴う症状に対して切れ味を発揮します。

一方の麦門冬湯は、処方全体の約半分を占める主薬「麦門冬」が乾いた組織を潤し、生薬「半夏(はんげ)」が込み上げる咳の衝動(気逆)を抑えます。さらに人参や粳米(うるち米)が胃腸の働きを助けながら体液を補うため、体力が低下して風邪が長引いている人でも安心して服用できる設計になっています。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。