ネット上のQ&Aサイトや受験ブログには、初学者が鵜呑みにすると命取りになる誤った認識や思い込みが数多く散見されます。得点を伸ばすために是正すべき2大誤解を取り上げます。
誤解1:「正四面体の展開図は正三角形の大きな枠に収まる1種類だけ」
多くの教科書で紹介される正四面体の展開図は、中央に下向きの正三角形を配置し、その3辺に3つの正三角形が隣接した「大きな正三角形型」です。しかし、実は正四面体の展開図は全2パターン存在します。
- パターンA(正三角形型):大きな1枚の正三角形の各辺の中点を結んで折り返すタイプ(辺同士が3箇所で接合)。
- パターンB(平行四辺形型):正三角形を横に4つ一直線状に交互に並べたタイプ(底角が60度と120度の平行四辺形になる)。
難関私立中学や高校入試の展開図判別問題では、この「平行四辺形型」を提示して「これは組み立てると正四面体になるか?」と揺さぶりをかけてくる出題が定番です。「正三角形型しかあり得ない」と思い込んでいると足元をすくわれます。
誤解2:「立体をそのまま切断線で解くのが正攻法である」
正四面体の断面を求める問題(特定の頂点や中点を通る平面でスライスした切り口の図形を問う設問)において、立体図形の中に無理やり斜めの平面を描き込んで解こうとするのは悪手です。
対向する2組の対辺の中点4つを通る平面で正四面体を切断した場合、その切り口は「正方形」になります。この美しい性質は、見取り図を睨んでいるだけでは直感的に閃きません。後述する「立方体への埋め込み」というフレームワークを知っているかどうかが、合否を分ける決定的な分岐点になります。