大手育児掲示板やSNS、当メディアが独自に実施した現役子育て世帯100名へのアンケート取材から、カタログスペックだけでは見えてこない「寝床選びの生々しいリアル」が浮かび上がってきました。
まず、布団派を選んだ家庭の赤ちゃん寝床選びの理由として圧倒的多数を占めたのが、「夜間授乳のしやすさ」と「親自身の睡眠負債の解消」です。
都内在住・1歳児の母の手記取材では次のような告白がありました。
「生後8か月で柵につかまり立ちを始め、夜中に起きてはベッドの柵を揺らして泣くようになりました。抱き上げて授乳し、置くと背中スイッチで再び大泣き。限界を感じて大人用の敷布団を2枚並べて添い寝に切り替えたところ、添い乳やトントンですぐに寝てくれるようになり、私の睡眠時間が劇的に改善しました。何より『落ちるかも』という恐怖から解放されたのが大きかったです」
一方で、リビングの一角を区切るベビーサークル代用で凌ごうとした家庭からは、思わぬ失敗談も聞かれます。
「ベビーサークルの中にマットレスを敷いて夜も寝かせようとしましたが、親が隣に入り込めないため添い寝ができず、夜泣きのたびにサークルを跨いで中に入らなければならず腰を痛めました。昼間の安全な一時待機場所としては優秀ですが、夜間の恒久的な寝床としては運用が破綻しました」(神奈川県・1歳2か月男児の父)
住宅事情におけるリアルな摩擦も見逃せません。都市部の賃貸マンションでは「ベッドを広げるスペースがない」「寝室が狭く布団を敷きっぱなしにできない」という物理的制約が付きまといます。昼間は折りたたんで部屋を広く使える3つ折りマットレスの活用や、部屋全体をまるごとチャイルドプルーフ化(危険物を一切置かない部屋作り)する工夫が選ばれています。