劇中のシリアスな断末魔が、なぜこれほどまでに親しみやすいネットミームの元ネタとなったのか。その背景には、日本独自のインターネット文化の発展と、日本テレビ系『金曜ロードショー』のテレビ放送が深く関係しています。
2000年代初頭のテキストサイトや匿名掲示板「2ちゃんねる」の時代から、ムスカの台詞群はその汎用性の高さからアスキーアート(AA)やコピペの定番として重宝されてきました。その後、Twitter(現X)をはじめとするSNSの台頭とともに、金曜ロードショーの放送に合わせて視聴者が一斉に「バルス!」と投稿するバルス祭りが恒例化します。
2013年の放送時には、1秒間のツイート数が143,199ツイートを記録し、当時の世界記録を樹立する社会現象にまで発展しました。この「バルス」の直後にタイムラインを埋め尽くすのが、目を押さえるアスキーアートとともに投稿される「目が、目がぁ〜!」「目があああ」という実況ツイートです。テレビとSNSがリアルタイムで一体化する熱狂の象徴として、ムスカの断末魔はデジタル世代の共通言語となっていきました。