ネット上や週刊誌では、たびたび「恩田すみれの降板理由」や「不出演の背景」について憶測が飛び交ってきました。しかし、業界取材を重ねると、そこにはネガティブなトラブルではなく、複数の現実的な要因が存在していることが分かります。
第一の要因は、キャラクターの完結性です。『THE FINAL』の制作時、脚本の君塚良一氏をはじめとする製作陣は、すみれの物語に一つの決定的なピリオドを打ちました。すみれの身体的限界と青島への思いをあそこまで描き切った以上、再び銃や手錠を持たせて最前線に立たせることはキャラクターのリアリティを損ないかねないという配慮があります。
第二の要因は、深津絵里自身の出演基準の厳格さです。深津は2010年代以降、出演する映像作品を年間1〜2本程度に絞り込み、脚本の完成度や演じる意義を徹底的に吟味するスタンスを取っています。「恩田すみれ役を消費したくない」という作品への深いリスペクトこそが、軽はずみな続投を受けない最大の理由といえます。