1997年8月22日、朝日出版社から刊行された写真集『NUDITY』は、出版界のみならず日本社会全体を揺るがす出来事でした。撮影を担当したのは、数々の名作を世に送り出してきた写真界の巨匠・篠山紀信氏です。宮沢りえさんの『Santa Fe』に匹敵する衝撃作として、書店には長蛇の列ができ、瞬く間に店頭から姿を消しました。
当時の菅野美穂さんの年齢は、撮影時は19歳、発売日がちょうど20歳の誕生日という極めて象徴的なタイミングでした。ドラマ『若葉のころ』や『イグアナの娘』で難役を好演し、若手実力派女優としての評価を確立しつつあった時期だけに、世間が受けたインパクトは計り知れないものがありました。あどけなさを残す少女が、完全な大人の女性へと脱皮する瞬間を芸術として閉じ込めた本作は、グラビアの歴史を大きく塗り替えたのです。