武雄の夜は早い。温泉街の静けさが街を包み込む時間帯、バイパス沿いの一角だけがまるで別世界のような熱気を放っている。営業時間は深夜に及び、仕事終わりの会社員や地元の学生、遠方から駆けつけたコレクターが続々と駐車場へ車を滑り込ませる。
店内の一歩足を踏み入れると、一昔前の巨大なアミューズメント施設のような喧騒が耳を突く。クレーンゲームが奏でる賑やかなBGM、ガシャポンを回す金属音、そして陳列棚を散策する人々の足音。一般的なリサイクルショップに漂うどこか暗いイメージは微塵もない。ここにあるのは、日常から解き放たれた者たちが没頭する純粋な「遊戯空間」の空気感だ。