なぜ、若くして球界のトップに登り詰めようとしていた選手たちが足元をすくわれたのか。その真相と背景を紐解くと、選手個人の規範意識の欠如とともに、プロ野球選手特有の特殊な金銭環境が見えてくる。
当時、特定の税理士が言葉巧みに選手たちへ近づき、「プロ野球選手には認められている特別な経費計上法がある」「球界関係者もみんなやっている」と虚偽の節税ノウハウを持ちかけていた。契約金の一部を架空の経費として計上し、キックバックを受け取るという古典的かつ悪質なスキームである。選手側は税務の専門知識を持たず、提示された節税案を鵜呑みにしてしまった側面が大きい。
国税庁の指摘により発覚した未納額と加算税の規模は甚大であり、真相が明かされるにつれて「知らなかった」では済まされない脱税の悪質性が問題視された。世間の厳しい視線は当然の帰結であり、選手たち自身も自らの過ちの重さを痛感することとなった。