トヨタ2000GTは、当時の新車販売価格が238万円でした。当時の大卒初任給が約2万6,000円、トヨタの主力大衆車カローラが約43万円だった時代において、庶民にはまさに高嶺の花であり、所有できるのは限られた富裕層やトップスターのみでした。
芸能界随一のカーガイとして知られる唐沢寿明さんはもちろん、クラシックカーラリー界の重鎮である堺正章さん、さらには昭和を彩った往年の大スターたちもそのステアリングを握ってきました。近年でも、熱心なクラシックカー所有芸能人の間では「いつかは手に入れたい究極の1台」として神格化されています。
これらの一流芸能人が惹きつけられるのは、ヤマハ発動機との共同開発によって生まれた直列6気筒DOHCエンジン「3M型」の官能的なエキゾーストノートと、職人の手仕事によって削り出されたローズウッドの美しいインパネです。美術品としての造形美と本格的な走行性能を兼ね備えている点が、審美眼を持つ表現者たちを虜にしてやみません。