電話帳機能の利便性が向上した反面、外部サービスとの連動によるプライバシー侵害や思わぬ人間関係のトラブルが急増しています。特にSNSとの不用意な自動連携は大きなリスクを孕んでいます。
代表的な事例がLINE連絡先連携と友だち追加をめぐるトラブルです。LINEの「友だちへの追加を許可」と「友だち自動追加」の両方をオンにした状態で電話帳に新しい番号を登録すると、相手がLINEを利用していた場合、即座に友だちリストへ追加されてしまいます。取材に応じたITセキュリティ関係者は、「過去に取引先や一度しか会っていない知人を端末に登録しただけで、LINEの個人アカウントが相手に露見し、私的な投稿を閲覧されてトラブルになった相談が年間数百件寄せられている」と警鐘を鳴らします。プライバシーを守るためには、LINE側の自動追加設定をあらかじめオフにしておくのが鉄則です。
一方、近年深刻化する特殊詐欺や営業電話の対策として、迷惑電話着信拒否設定の導入が必須となっています。OS標準の「不明な発信者を消音」機能に加え、発信元データベースを参照して危険な電話を警告する仕組みが有効です。店舗や企業の運営者視点では、電話帳ナビ事業者情報登録などの公的・準公的データベースに自社の電話番号と正式名称を正しく登録しておくことが不可欠です。登録を怠ると、正当な業務連絡であっても顧客のスマホ画面に「迷惑電話の可能性あり」と誤表示され、応答率が著しく低下する損害が発生します。