作中で描かれる二人の関係性は、結婚から20年近くが経過した現在でも高校生同士の初恋が続いているかのような熱烈なものです。では、そもそも二人はどのような馴れ初めを経て結ばれたのでしょうか。
二人の出会いは学生時代にまで遡ります。連載およびアニメのエピソードで明かされた過去回顧録によると、学生時代の國春は現在と変わらず頼りなく気弱な青年でした。しかし、周囲がどれほど國春を過小評価しようとも、久留美だけはその裏表のない誠実さと優しさを誰よりも高く評価していました。久留美の無償の愛に救われた國春と、國春の純朴さに惹かれた久留美はごく自然に交際をスタートさせ、ゴールインに至っています。
二人の関係性を決定づけるエピソードとして語り草になっているのが、日常的に繰り返される「超高速の痴話喧嘩と仲直り」です。朝食の些細な味付けやゴミ出しの分担などを巡り、「もうあなたとはやっていけません!離婚です!」「僕の方こそ愛想が尽きた!」と激高し、楠雄を巻き込んで家庭内裁判を繰り広げます。しかし、楠雄が超能力で仲裁に入る間もなく、互いの「でもあなたのこういうところが好き」という一言をきっかけに数秒でラブラブモードへと反転。熱烈な抱擁とキスを交わし始めるのが定番のオチとなっています。
息子の楠雄からは「やれやれ、勝手にやってろ」と日常茶飯事の茶番劇として呆れ果てられていますが、第三者から見ればこれほど心理的距離が近く、感情の澱(おり)を溜め込まない関係性も珍しいと言えます。