ロイコクロリディウムは、扁形動物門吸虫綱に属する寄生虫の一種です。学術的には「レウコクロリディウム」とも呼ばれ、ラテン語読みとドイツ語読みの違いによる表記揺れが存在しますが、一般的にはロイコクロリディウムの名で広く知られています。彼らが生涯を完結させるためには、特定の環境と宿主のバトンタッチが欠かせません。
この寄生虫が世界中の生物学者やネットユーザーを惹きつけてやまない最大の理由は、中間宿主であるカタツムリに対する完璧なまでの「行動制御(マインドコントロール)」にあります。通常、カタツムリは鳥などの外敵から身を守るため、薄暗い湿った落ち葉の裏などを好み、日光を避ける強い「負の走光性」を持っています。しかし、ロイコクロリディウムに寄生されたカタツムリは、本来の習性を完全に狂わされ、鳥から最も見えやすい植物の先端や葉の表面へと自ら進み出るようになります。
体内に侵入した寄生虫は、カタツムリの消化器官から体内へと網目状の組織(スポロシスト)を広げ、最終的にその一部をカタツムリの頭部、すなわち「触角」へと送り込みます。これが、世界中で目撃されるゾンビ現象の物理的な引き金です。