日本の元号制度は、中大兄皇子と中臣鎌足らが断行した「大化の改新」に始まる。中国の制度にならって導入された「大化」という元号は、日本が独立国家としての歩みを踏み出した証でもあった。以来、飛鳥時代から奈良、平安、鎌倉、室町、江戸、そして明治以降の現代に至るまで、数多くの改元が行われてきた。
かつて改元は、天皇の代代わり(代始改元)だけでなく、凶事や疫病、天災を払う目的(災異改元)、あるいは吉兆の出現(祥瑞改元)によって頻繁に実施されていた。例えば、江戸時代には大火や飢饉をきっかけに元号が変わることも珍しくなかった。明治維新期に「一世一元の制」が確立して以降、元号は天皇一代につき一つという明確な原則が定められ、現代の国家的なフレームワークが完成したのである。