看板商品である治一郎のバウムクーヘン。その誕生には、ひとりの職人の飽くなきこだわりがあった。当時のバウムクーヘンといえば「パサパサして口の水分が奪われる」というイメージが一般的だった。その常識を打ち破るべく立ち上がったのが中村治一郎だ。
彼は「ケーキのようにしっとりとしたバウムクーヘンを作りたい」という一心で、生地の配合や焼き加減を幾度となく見直した。24層もの薄い生地をじっくりと重ね合わせて焼き上げる独自の製法。これを確立したことで、まるでレアケーキのような口溶けが実現したのだ。株式会社ヤタローが誇るこの職人技術は、今も変わらず現場へ受け継がれている。