皮膚科を受診して顕微鏡検査(直接鏡検)を受けた際、「白癬菌(水虫菌)は見つかりませんでした」と告げられて困惑する患者は後を絶ちません。検査が陰性となるのには明確な理由が存在します。
一つは、前述した通りそもそも病変がアレルギーや乾燥性の湿疹である場合です。水虫菌が存在しないため、いくら検査しても菌は検出されません。もう一つは、受診直前まで市販の水虫薬や殺菌塗り薬を使用していたケースです。薬剤の影響で一時的に菌の活動が抑えられたり皮膚表面の菌が死滅したりすると、真皮に近い部分に病因があっても検査で偽陰性(見かけ上の陰性)となってしまいます。
水虫ではない湿疹に対して刺激の強い市販水虫薬を塗り続けると、かえって接触皮膚炎を起こして症状を悪化させる危険があります。正確な診断を下すためにも、受診前の数日間は市販の抗真菌薬の使用を控え、ありのままの状態で専門医に診せることが回復への近道です。