「急増する『ヴァネッサ・コーネジョ・ウブリエタ』からのLINEは一体なぜ届くのか」――この切実な疑問を解き明かす鍵は、東南アジアや中東などを拠点とする国際的なサイバー犯罪シンジケートの活動実態にあります。警察庁や各都道府県警が2026年最新の詐欺警告として呼びかけている通り、SNS型投資詐欺および国際ロマンス詐欺の被害総額は過去最悪水準を更新し続けており、その前哨戦として日常的にばら撒かれているのがこうした「有名人・架空人物の偽装アカウント」からのコンタクトです。
捜査関係者の証言やITセキュリティ専門機関の解析によると、詐欺グループは名簿業者から不正流出した日本の電話番号リストや、無差別に生成したLINE IDに対して機械的な自動送信プログラム(BOT)を用いて接触を試みています。そこで名乗る名前として選ばれるのが、検索すれば実在が確認できるものの、一般的な日本人には馴染みの薄い「欧米の実業家・セレブリティのフルネーム」です。
ターゲットが「ヴァネッサ・コーネジョ・ウブリエタの正体は誰だろう?」と検索した際、Wikipediaや海外メディアの記事がヒットすれば、一定の人間は「本物の海外セレブや裕福な実業家が誤送信してきたのではないか」「特別な縁があるのではないか」という心理的錯覚(認知バイアス)に陥ります。このわずかな心の隙こそが、犯罪組織の狙いすました罠です。