1992年6月、桜田淳子さんが開いた緊急記者会見は日本中に激震を走らせました。トップ女優として映画や舞台で華々しく活躍していた彼女が、旧統一教会の信者であることを自ら公表し、教団が主催する合同結婚式に参加することを宣言したためです。そこで最も大きな注目を集めたのが、昭和の大スターを射止めた結婚相手の正体でした。
桜田淳子さんの夫の名前は東伸行(あずま のぶゆき)氏です。当時38歳だった東氏は、福井県でプラスチック加工関連などの会社経営を手がける実業家・自営業者として報じられました。地元では資産家の家系として知られ、非常に誠実で信仰心の厚い人物という評価が定着していました。
日本中を驚かせた最大の要因は、二人の衝撃的な馴れ初めにあります。一般的な自由恋愛やお見合いではなく、教祖である文鮮明氏によって信者同士が引き合わされる教団独自の選定システム(マッチング)によって選ばれた相手でした。当時の記者会見や特番インタビューにおいて、桜田さんは「教祖様からお写真をいただいたとき、不思議な感謝の思いが湧いてきました」と述懐。実際に直接言葉を交わしたのは式の直前であり、世間一般的な恋愛観からはかけ離れた出会い方でした。
当時メディアで公開された夫の顔写真は、太い眉と穏やかで実直そうな表情が印象的な好青年であり、「普通の真面目な青年実業家」という風貌でした。1992年8月25日、韓国・ソウルのオリンピックスタジアムで開催された「3万組国際合同祝福結婚式」において、純白のウェディングドレスを纏った桜田さんとタキシード姿の東氏が並んで誓いを立てる光景は、連日ワイドショーのトップを独占することになりました。