かつてチェッカーズの「モク」としてバラエティ番組でも親しまれた高杢禎彦の現在は、かつての華やかな芸能界の第一線から距離を置き、自身の人生経験を伝える文化人・語り手としての活動が主軸となっています。
高杢を襲った最大の試練は、2002年に判明したステージ3の胃がんでした。激しい痛みに耐えかねて受診した際には、がんは胃の半分以上を侵食しており、8時間以上に及ぶ大手術によって胃のすべてと胆嚢、脾臓を摘出。術後には体重が30キロ以上も激減し、一時は体力の著しい低下から日常生活すらままならない過酷な状態に追い込まれました。この絶望的な闘病生活を献身的に支え続けたのが、妻・幸枝さんと2人の子どもたちでした。高杢自身、当時の手記やインタビューにおいて「家族の存在がなければ生きる気力を保てなかった」と振り返っており、深い家族愛が生還への原動力となりました。
術後5年の生存率を無事にクリアし、がんを克服した彼は、その壮絶な実体験をベースに全国での講演活動を精力的に展開。「生きてるだけで丸儲け」「がんと闘う家族の力」といったテーマで、医療関係団体、地方自治体、教育機関の壇上に立ち続けています。2026年現在も健康状態は安定しており、暴飲暴食を避け、定期検診を欠かさない丁寧な生活を送りながら、地域の福祉イベントやラジオ出演など、等身大のメッセージを発信し続けています。