「フレンチスリーブを着ると二の腕の一番太い部分が強調される」というネット上の噂は、半分真実であり、半分はカッティング選びの誤解から生じています。アパレルパタンナーの分析によると、視覚的に二の腕を太く見せてしまう最大の原因は、「袖口のラインが腕の最も太い周囲(上腕二頭筋の頂点)で真横に一直線で切れていること」にあります。水平なラインは横幅を強調する錯視効果(ミュラー・リヤー錯視に類似する効果)を生むため、たくましい印象を与えてしまうのです。
逆に、袖口が斜め下に向かって鋭角(約35度〜45度)にカッティングされている設計であれば、視線が縦方向に誘導され、腕の付け根の丸みを自然に削ぎ落として見せることができます。また、肩幅のジャスト位置に切り替え線がある従来のタイトなフレンチスリーブは肩の厚みをダイレクトに拾いますが、肩先からわずかに落ちるオフショルダー気味のフレンチスリーブを選ぶことで、肩先が隠れて腕全体がほっそりとした華奢な印象に変化します。二の腕が太く見えるのは体型のせいではなく、ミリ単位の袖丈とカッティング角度の不一致が原因です。