彼女の演技力を決定づけた意欲作として記憶に新しいのが、ドラマ『透明な私たちは』だ。若者の焦燥や苦悩、言葉にできない繊細な心情を描き出したこの作品で、彼女が見せた迫真の演技は業界関係者を大いに唸らせた。
単なる青春ヒューマンドラマの枠を超え、現代を生きる世代の生々しいリアルを浮き彫りにした同作において、彼女の役柄は物語の感情的な核を担っていた。「透明」という曖昧な境界線に立つヒロインの心の揺れを、過度な誇張なく眼差しの揺らぎや声のトーンだけで表現してみせた。視聴者の心に刺さるそのリアリティこそ、彼女が女優として覚醒した瞬間だったと言えるだろう。