エンストとは何の略?At車で起きる原因と走行中の緊急対処法を解説

エンストとは何の略?At車で起きる原因と走行中の緊急対処法を解説

エンストとは何の略?At車で起きる原因と走行中の緊急対処法を解説の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。

時速数十キロで巡航している最中にエンストが発生した場合、車内では通常運転時にはあり得ない物理現象が同時に発生します。この変化を事前に脳内でシミュレーションできていないドライバーは、ほぼ確実にパニックに陥ります。

エンジンが停止した瞬間、インテークマニホールドの負圧を利用していた「ブレーキ倍力装置(ブレーキブースター)」と、油圧・電動の「パワーステアリング」のアシスト機能が停止します。その結果、「フットブレーキが鉄の塊のように重くなり、いくら踏んでも奥に入らない」「ハンドルが異常に重くなり、曲がらない」という極限状態に直面します。

しかし、これはブレーキやステアリングが壊れたわけではありません。アシストが切れただけであるため、「両腕に力を込めてハンドルを握り込み、フットブレーキを全体重をかけて底まで力いっぱい踏み抜く」ことで、車は確実に制御できます。この瞬間に取るべき走行中のエンスト対処法は以下の通りです。

まず何よりも先にハザードランプと安全確保を行います。後続車は前走車が動力を失っていることにすぐには気づきません。ハザードランプを即座に点灯させて異常を知らせつつ、車両に残っている「慣性(惰性)」を最大限に利用して、緩やかに道路の左側路肩へと車を寄せていきます。

路肩に停止できたら、落ち着いてエンジン再始動の手順を実行します。

  1. フットブレーキを強く踏み込んだ状態を維持する。
  2. シフトレバーを「P(パーキング)」または「N(ニュートラル)」に確実に入れる(Dレンジのままでは安全装置が作動してセルモーターが回りません)。
  3. パーキングブレーキ(サイドブレーキ)をしっかり引く。
  4. プッシュスタートボタンを押す、またはイグニッションキーを回して再始動を試みる。

もし異音(ガリガリという金属音)がしたり、セルモーターが全く回らなかったり、ガソリン臭が漂ったりする場合は、無理な再始動の試行を直ちに中止してください。燃料漏れによる火災や、エンジン内部の破損を拡大させる恐れがあります。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。