株式市場における大倉工業(東証プライム:4221)は、長年「典型的な割安バリュー株」として評価されてきました。PBR(株価純資産倍率)が1倍を恒常的に下回る水準で放置されてきた経緯があり、東証からの要請を受けた資本効率改善策が大きな転換点を迎えています。
経営陣が打ち出した方針には、明確な意思が反映されています。DOE(株主資本配当率)を意識した安定配当の継続や、積極的な自己株式取得(自社株買い)の実施により、配当利回りは3%台後半から4%台を視野に入れる水準をキープしています。株主還元に対する前向きな姿勢は、個人投資家だけでなく中長期のインカムゲインを狙う機関投資家からも評価を集めつつあります。
今後の株価動向を左右するニュースとしては、光学材料分野における次世代ディスプレイ向けフィルムの採用拡大と、サーキュラーエコノミー対応設備の本格稼働が挙げられます。脱プラスチックの逆風を高度なリサイクル技術で克服できれば、単なる素材メーカーから環境ソリューション企業へのリレーティング(市場評価の引き上げ)が現実味を帯びてきます。