作業着業界を代表する二大巨頭、「寅壱(TORAICHI)」と「ワークマン(WORKMAN)」の製品展開を見ても、ニッカポッカを取り巻く地殻変動は如実に表れています。
「男の美学」を掲げ、鳶装束の最高峰ブランドとして君臨してきた岡山県倉敷市発祥の「寅壱」。寅壱のニッカポッカは、上質な国産生地、抜群の耐久性、独自のドレープ感から「鳶のアルマーニ」と称されてきました。現在も「超超ロング八分」などの名作定番を熱狂的なファンに向けて作り続ける一方、近年はミリタリーテイストを取り入れたジョガーパンツや、高強度ナイロン「CORDURA(コーデュラ)」を採用したアーバンスタイルのワークウェアを次々と投入。伝統の仕立て技術をスリムシルエットへ昇華させています。
対する「ワークマン」は、一般層やアウトドアファンを巻き込んだ「ワークマンプラス」の成功を経て、作業着のカジュアル&機能化を急速に押し進めました。低価格でありながら、全方位に伸びる「4D超高ストレッチ素材」や、人間工学に基づいた立体裁断(3Dカット)を採用したカーゴパンツを展開。かつてニッカポッカが担っていた「足が突っ張らない」という機能を、布地のダボつきではなく「ハイテクスパンデックス素材の伸縮性」で解決したことで、若い職人層の支持を一気に獲得しました。