制作途中で黒の絵の具が切れてしまった際、最も確実な絵の具の黒がない時の対処法が、色の基本要素である三原色を用いた混色です。理論上、色の三原色であるシアン(青緑)・マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)を完全に等量混ぜ合わせると光をすべて吸収し、完全な黒になります。これが絵の具や印刷の基本原理である色彩理論と減法混色の仕組みです。
一般的な学童用絵の具セット(12色〜18色)を使って赤青黄で黒を作る方法を実践する場合、顔料の強度が異なるため単純に1:1:1で混ぜると濁った茶色や濃い緑になりがちです。失敗を防ぐ三原色の混色比率の黄金比は、「青5:赤3:黄2」を意識することです。
混色の手順は以下のステップで行うと失敗しません。
- ステップ1:パレットに「青」を最も多めに出す(全体の約50%)。
- ステップ2:「赤」を青の6割程度(全体の約30%)加え、しっかりと混ぜて濃い紫色を作る。
- ステップ3:最後に「黄」をごく少量ずつ(全体の約20%以下)加えながら微調整する。
黄色は少量でも色相を大きく変化させるため、一度に多く加えると一気に泥のような黄土色へ傾きます。小学校図工の絵の具混色を指導する美術教育の現場でも、「青ベースに赤を足して紫を作り、そこに黄色を爪楊枝の先ほどずつ足していく」という手順が最も推奨されています。