旅の始まりと終わりにつきまとう、あの「待ち時間」にうんざりしていないだろうか。LCCの普及と世界的な観光ブームが重なる中、主要空港の混雑は年々激化している。手荷物カウンターの長い列に並び、到着地ではターンテーブルの前で自分のバッグが出てくるのをひたすら待つ。この非効率なプロセスを嫌う旅行者たちが、次々とキャリーケースを手放し始めている。
彼らが代わりにつかんだのが、機動力を最大化するバッグだ。両手が自由になり、狭い改札も、舗装されていないヨーロッパの石畳も関係なく突き進める。この圧倒的な自由度こそが、タイパ(時間対効果)を極限まで求める現代人にとって最大の価値となっている。