AKB48グループの歴史において、中心メンバーの卒業コンサートは数多く開催されてきました。しかし、2017年2月21日の「こじまつり〜前夜祭〜」、そして翌22日(にゃんにゃんの日)の「こじまつり〜小嶋陽菜感謝祭〜」は、他のどの卒業公演とも明確に異なる独自の質感を持っていました。
一般的なアイドルの卒業コンサートが「涙」「別れ」「グループへの惜別の情」を前面に押し出すのに対し、小嶋陽菜が掲げたテーマは徹底した「お祭り(フェス)」と「可愛さの祝祭」でした。会場となった国立代々木競技場第一体育館には2日間で延べ約2万4,000人の観客が詰めかけ、ステージセットから照明、グッズのデザイン、衣装の細部に至るまで、彼女の類いまれなファッショナブルな感性が注入されました。
当時、小嶋陽菜はすでにグループ最年長メンバーであり、女性ファッション誌のトップモデルとしても確固たる地位を築いていました。彼女自身の手記や当時の特番インタビューにおいて、「湿っぽく終わるのではなく、みんなが心から楽しくて、最高に可愛い思い出として記憶に残る空間にしたい」と語っていた通り、涙で声を詰まらせる場面すらもポジティブな笑顔に変えてしまう演出構成が貫かれていたのです。