鶴田浩二さんの女性関係を語る上で欠かせないのが、大女優・岸惠子さんとの熱愛です。映画『ハワイの夜』(1953年)での共演をきっかけに恋に落ちたふたりは、日本中が注目するビッグカップルとして結婚寸前まで進展しました。
しかし、当時の松竹映画を代表する看板女優だった岸さんと、松竹から独立して自らのプロダクションを率いていた鶴田さんの間には、映画会社同士の政治的対立や莫大な違約金問題、さらには周囲の激しい反対工作が立ちはだかりました。「芸能界の掟」に引き裂かれる形でふたりは破局を選択し、その後、岸さんはフランス人映画監督のイヴ・シャンピ氏と結婚してパリへと渡ります。この壮絶な別れで深く傷ついた鶴田さんの心を包み込み、生涯の伴侶となったのが照子さんでした。