1928年(昭和3年)、試行錯誤の末に完成した「昔ながらのシウマイ」は、豚肉の旨味に加えてオホーツク海産の干帆立貝柱を贅沢に練り込むことで、冷めても風味が損なわれない画期的な製品となりました。しかし、発売当初から飛ぶように売れたわけではありません。
転機となったのは、1950年代初頭に導入された「シウマイ娘」の存在です。たすき掛けの衣装をまとった若い女性販売員が横浜駅のホームに立ち、笑顔で手売りを行うプロモーションは新聞やラジオで大々的に報道され、全国的な知名度を一気に押し上げました。
そして1954年(昭和29年)、満を持して発売されたのが現在も絶大な支持を集める「シウマイ弁当」です。シウマイ5個を中心に、鮪の漬け焼、蒲鉾、鶏の唐揚げ、玉子焼き、筍煮、あんず、切り昆布・千切り生姜が脇を固める完璧なフォーメーションは、日本の駅弁文化の金字塔として確立されました。